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教育プログラム

◆教育プログラムの概要

概要
最新の次世代自動車(EV車・PHEV車・FCV車)の車両構造・機能・安全技術における自動車整備の仕事では、今後の環境・エネルギーに関する分野での知識・技術・技能の習得が必要となるため、「環境・エネルギー分野」の職域プロジェクトとして、今後求められる人材を教育するために『次世代自動車エキスパート養成教育カリキュラム』を開発することを目的とする。


事業の実施意義や必要性について

世界的に優位に立つ我が国の環境技術を活用した電気自動車の技術はすばらしく、今後普及が急速に進むと考えらる。 電気自動車を活用したカーライフに関わる分野や車両の安全維持に関わる整備技術、電気自動車と家庭をつなぐ充電設備の技術などのメンテナンスの仕事が、今後の環境・エネルギーの変革に大きな影響をもたらすと考えられる。現在この分野への整備士(整備女子を含む)の活躍は非常に少なく、従来の人材育成だけでは対応できない状況になることが予想される。平成25~26年度に学校法人小山学園が実施した職域プロジェクトでは、この分野の就業人口は全体の7%にすぎない。今後のこの分野の中核的人材に対する教育に整備士(整備女子を含む)の活躍できるプログラムを開発し、今後普及するEV(電気自動車)、PHEV(プラグイン・ハイブリッドカー)、FCV(燃料電池車)、等のエネルギー管理に関する技術・知識など、自動車と蓄電池に関わる人材の確保をする必要が迫っている。
本事業では、平成26年度までに開発された全国的な標準モデルカリキュラムを活用し、達成度評価するとともに、地域(長崎、沖縄、福島、兵庫)の企業や業界団体等の人材ニーズを踏まえた地域版学び直し教育プログラムの開発・実証を行う。
長崎では「EV&ITSプロジェクト」によりEV&ITSが普及しており、EV&ITSに対応した整備士が不足しているため、EV関連設備やITS技術を取り入れた学習ユニット、沖縄では「地域新エネルギー・小エネルギビジョン」によりEV小型モビリティなどの次世代自動車が普及しこれらに対応した整備士が不足するため、PHV・小型モビリティ技術や関連する家庭用設備に必要な第二種電気工事士などの技術を取り入れた学習ユニット、福島では「再生可能エネルギー推進ビジョン」によりスマートグリッドなどの新電力技術に対応した整備士が不足するため、電気自動車を活用した次世代電力ネットワークの知識を取り入れた学習ユニット、兵庫では、「燃料電池自動車普及促進ビジョン」に基づき日本初のFCV水素ステーションが作られ、FCVの普及を産学官連携して促進しておりFCVや水素の知識を持った整備士が不足するため、クリーンエネルギーの知識を取り入れた学習ユニットを開発し、地域人材ニーズを踏まえた「オーダーメード型教育プログラム」として開発・実証する。そして、この成果を全国的標準モデルカリキュラムにフィードバックし、実践的な職業能力を育成する効果的な学習体系を構築する。
この事業により、今後の環境・エネルギー対策に寄与する人材の拡大や実践的な知識・技術・技能を身に付けた整備士(整備女子を含む)を輩出するための学習体系の構築と、成長分野等における中核的専門人材の養成が促進できるものと考える。


事業の実施内容
『次世代自動車エキスパート養成教育プログラム開発』
全国版標準カリキュラムに対して、地域の人材・ニーズを踏まえた、「オーダーメード型教育プログラム」
を学習ユニットとして開発。

① 長崎地域学習ユニット

カリキュラム作成 環境エネルギーに対応した次世代自動車の構造・技術・制御や安全作業に関
する基礎知識講座及び周辺技術(ITS)を取り入れたカリキュラムの作成
実 証 講 座

○8時間(50分X8)の1講座を実証実験

○ 業界関係者、学生、一般から20名程度

○教材
 ・モータ実験機材
 ・スケルトン・リーフ教材車(電気自動車)

② 兵庫地域学習ユニット

カリキュラム作成 環境エネルギーに対応した次世代自動車の構造・技術・制御や安全作業に関
する基礎知識講座及び周辺技術(ITS)を取り入れたカリキュラムの作成
実 証 講 座

○9時間(50分X9)の1講座を実証実験

○ 業界関係者、学生、一般から20名程度

○教材
 ・モータ実験機材
 ・スケルトン・リーフ教材車(電気自動車)
 ・三菱アウトランダーPHEV教材車(HV電気自動車)
 ・トヨタ MIRAI教材車(燃料電池自動車)
 ・燃料電池教材車(オリジナル)